また学生の研修時期になってきて、4週間のアパランティスシップをしに新たな学生が来てくれた。
普通は月曜日から始まるのだけれど、ちょうどカナダのサンクスギビングデイにあたっていたので、火曜日から始まった。OT(作業療法士)は休みの日で、相棒のTAはハワイにハネムーン中だったため、初日は私一人。初めてファーストネーションの学生を迎えた。
学生と言ってもとても落ち着いている彼女は、聞いてみるとやっぱり今まで仕事に就いた経験があり、40歳で子供が2人。お孫さんまでいる。今回はキャリアチェンジとのことだった。以前の仕事は何かと聞くと、アドミニ系(事務系)の仕事だったり、ウーメンズシェルターの仕事をカジュアル(代行)でやっていたという。面白かったけれど、じっと座っている仕事はやっぱりつらいとのこと。今の学校は私もお世話になったところだが、そこに入学許可を得られなかった1年間は、栄養学の授業を取って待機していたという、とてもキャリアウーマン的な、素敵な感じがした。
そしてなんと、彼女のおばにあたる方が、この施設にいるという!ずっと会っていないから、わかるかしらとちょっと戸惑っていたが、3メートルぐらい離れたところで彼女を見つけたレジデントのそのおば様は、今まで見たことのない喜びと驚きを見せていた。ストーニーという、ネイティブの言語を話せる彼女は貴重。若いファーストネーションの人々の中では、なかなか珍しくなってしまったのだという。そんな彼女はストーニーを話せることをラッキーと思っているという。これはかなり新な息吹。このままTA(セラピーアシスタント)でなくても、どこかのポジションに抜擢されたとしても、文句なしで納得できる人材だと思った。
なんといっても落ち着いていて、ポライト。そう、ポライトというのは、なかなか日本人からしたらカナダでは見つけにくくラフな文化があるから、私としては大変貴重に思えるのだ。
ランチから帰ってきて、ちょっと時間があったので、学校のことなどを話してチャットしている時だった。お孫さんの面倒を誰が見ているかという話になった時、ファーストネーションのコミュニティーがまだまだ問題があると言う事を改めて気づかされたことがあった。息子さんとそのお嫁さんだけれど、彼女が息子さんに会いに来ることはできるだけ禁止していたという。まだまだこういったコントロールは難しくてコニュニティーでは気を付けなくてはならない問題なんだと言う事だ。息子さんはまだ二十歳。お子さんはサプライズだったけれど、お互いの親が協力し合っているようだった。彼女自身もまだ40歳だから、息子さんを生んだのは20歳のころになる。自らの経験とか、女性の問題とか、やっぱりまだまだファーストネーションのコミュニティーではふつうよりもっと大変そうだと思った。
それでいて、彼女のような人がいると言う事は本当に心強く素晴らしい。4週間は4人となる我がデパートメント。木の葉もどんどん散っていて、季節は確実に移っている。明日から初雪予報。
また一週間💛