脳科学者の茂木健一郎がここカルガリーに来てレポートするという文芸春秋が出している番組がYoutubeにアップされていたので見てみた。(一部:https://www.youtube.com/watch?v=mwKTcZJRvQA)
赤毛のアンや、バンクーバーを取り上げている回はともかく、カルガリーや北はエドモントンのほうまでこのアルバータ州をレポートするなんて、いったいどんなレポなのか、と興味半疑で見ていた。
わたしはもともと大自然のある田舎町に住みたいと、浅はかなあこがれがあったことはあったけれど、アウトドア派だったわけでもなく、その自然の恩恵を十分に楽しんではいないと思う。もう住んでから10年近くがたつのだけれど、まったくウエスタンのカルチャーやおしゃれにこだわらないところなんかには惹かれない。でも初めて訪れる人がなんて素敵なんだろうと思う一面は、少々わからないでもない。きっと、この文化に入り込んで大好きと思える人は心からこの地にあっている人なんだろうと思うけれど、申し訳ないが、私がこの土地を紹介するときはきっとなんとなくネガティブな紹介の仕方になるに違いない。
とはいえ赤毛のアン、そしてプリンスエドワードアイランド(P.E.I)はかつてものすごく憧れたし、ポスターを部屋に貼るほど大好きだった。そのP.E.I.に関しては、最近「そういうことかも」と妙に自分で納得したことがあり、それについて書こうと思う。
結論から言って、P.E.I.にはいかなんじゃないかなと思っている。というのは、私は現在住んでいる場所でも、かつてダーリンが住んでいたオンタリオ州でも、赤毛のアンを感じたし、あの物語によく似た風景を見る。それは、カナダの東と西ではカルチャーも雰囲気も違うのにもかかわらず、なのであった。
もちろんP.E.I.はきっと素敵なところだろう。よくもまあこんなに再現したものだと思うほど、村上花子氏訳の本の世界と、それをもとに描かれたアニメーションの世界があるに違いない。けれども、現実的なことにおいて、シーズン中のP.E.I.は観光客でいっぱいだし、何から何まで高いし、シーズン中でない時は自然の厳しい島で大変と言う事は聞いている。あの辺の名物のロブスターなんかがあって食事はおいしいというけれど、そこまで食に興味があるわけでもない。
ようするに私は、子供の頃に読んだあの日本語訳の物語と、そして素晴らしいアニメの世界に魅せられ、現実よりもその世界に憧れたのだと思う。そしてその物語の生まれた国に来た。それで今のとこ充分だと思える。しいて言えばニューファンドランド ラブラドール州に訪れてみたいと思わなくはないけれど、「まあ!美しい」と感動するのもつかの間、なんとなく退屈しそうで、「いかなくても大丈夫」と思ってしまうのだった。
ある意味、この辺の公園の中でも自分の中のアンを感じることができる。観光地化して人がいっぱいと言う事が、どれだけ悪影響を与えるかしれないと思うほど、比較的観光客のいないこの地には感謝している。
きっと、もっと子供の時や若い時に訪れていたらまた違ったのだと思うけれど、今はそういう結論にたどりつつあるのだった。もちろん、行くかもしれない。でも、昔ほど「行きたい!」と思ってはいないというところだろうか。
そう思うと、観光地化しすぎていない発展途上にあるカルガリー周辺というのはものすごいプラス点かもしれない。そして適度に便利でまあやることもある。ファーストネーション系の体験したい方は、茂木さんの行ったような北へ行って体験すればいい。そうでなければ、まあ便利なカルガリー、そして、カルガリー地区として考えられているが、我が町コクレンは、骨休みするにはかなりいい場所化も、と、新たな発見。
夏は比較的涼しいから、ゆっくりしたい人にはお勧め。今週末、珍しくまた夏がぶり返して30度という日が2日ばかりある。まあいい。できるだけ長く雪さえ降らなければ。2,3日前にロッキーの山脈には雪が積もっていたが、今日はとけているのでほっとする。
また一週間💛