メキシコ人のフラメンコギター兼ボーカリストであるリカルド(写真右)がアメリカのビザの申請中こちらにいるので、いつもはアナスタシア(フラメンコダンサー)が教えるパルマという手拍子のクラスを彼がリードしている。(Congress Cafeのパフォーマンス準備、写真左から:トニー(シンガー)、ジェシカ(ダンサー)、アナスタシア(ダンサー)、リカルド(ギターリスト&シンガー)
彼は英語がペラペラというわけではないので、言葉を探しながら、そしてアナスタシアのヘルプを借りて話すのだけれど、この間、あ、これだよなと思う、英語の特徴をまじまじと感じた。
それは、リカルドが「もっとゆっくり」という表現を「Spead Down」と言ったときだった。ほぼネイティブのアナスタシアが「?」「早く、それとも ゆっくり?」聞き返す。
英語ではスローダウンというのが一般的だけれど、この時ほど、リカルドの間違えが腑に落ちたときはなかった。日本語でも、「スピード落とせ」という。文法的にそのまま英語にしたら、彼の「スピードダウン」は非常に正しい気がする。でも、英語を話すときはそうは言わない、と言う事。逆に「早く」というときはスピードアップというのに。まあ、通じなくはないんだろうけれど、アナスタシアはリカルドがどっちを意味しているのか一応確かめた。そして「通常はスローダウンっていうから、スピードダウンと言われるとどっちを言おうとしているのかわからなかったわ。」とスパニッシュでちょっと言い返していた。ほんとに、英語っていうのは、こういう時はこういうと言うのがあるなあ、と思う。 以前あるクライアントでクロアチア出身という、何か国語も堪能な人に言われたことがある。「英語は文法が分かれば話せる言語ではないよ。フランス語はそうね。でも英語はイディオムを知らないとならないの」と。
さてそのリカルド、こないだアナスタシアが「彼はもうちょっと長くいることになったので、6月まで彼のクラスは続きます」とアナウンスしたと思ったら、先週のクラスはすでに来ないつもりで、22日にはトロントに行くことになったという。全般的にフラメンコのクラスは予定や内容が予告なしに変わるのは、ジプシー的な舞踊のせい?ではないと思うけれど、ときどき、「ええ?」と思うこともある。そんなことも受け入れられるのは、やっぱりアナスタシアがほんとうに素晴らしいダンサーで、アーティスト魂はパフォーマンスを見るたびに感じるし、クラスでも「踊ることに疲れを知らない」というか、リカルドがパルマのクラスをリードしている時も、やってと言われたら永遠に踊りを合わせてくれる。
夏には彼女の講師でもあったフィオナとういう、これまた素晴らしいダンサーが来て、クラスやパフォーマンスをするとのことだからとても楽しみ。英語も、フラメンコ用語もまだまだだけれど、ま、ちょっとづつで~。
来週は日本へ。2週間ほどブログはお休み。
また一週間。