以前にも書いたような気がするけれど、カナダは日本より「調子が悪いんです」「メンタルですね。仕事休みなさい」と医者が許可を出して有給のシックリーブ(Sick leave)を取ることが簡単というか、本人も「自分はメンタルに弱っている」と自覚して医者に診てもらいに行くことができる人が多い気がする、と言う事についてまた書こうと思った。
日本では医者に「ストレスが原因ですね」という診断を下される人が何かと多いとしても、有給が必要ですよ、xo日(または週)休みなさい」と判断を下して休むことを促進されることはどれだけあるんだろう。
私の若いころ、思い返せば少し無理し過ぎたかもと思うことも多少はある。けれど、医者に行くなんてもってのほかで、いつも自力で何とかして、そうできる強さがあった(体力的にもメンタル的にもきっと)おかげで、それが自分を強くしているとさえ思うときがある。けれど逆に、そんな自分だからこそ、こぞってメンタルが不安定だと医者に相談して休みを取ったりする人に対して優しく認められない自分がいる気もする。人の痛みのわからないバーバリアンになるくらいなら、強くないほうがいいのかもしれない。話がずれたけれど、日本ではどれだけメンタルな病気に関してサポートがあちこちで活発に行われているのだろうか。
一方カナダ、ことにここアルバータ州についてのみについていえば、アルバータヘルス(AH)がメンタルヘルスケアにはただ今大変力を入れている。というのも、Covidの後多くの人がメンタルで仕事を休むことになるというのは結局システム的にも損失があるわけで、何とかサポートすることでWinーWinになるのではという発想らしい。
個人的な例でいえば、ダーリンは慢性のうつ病(結婚前から)で薬を常用している。しかし去年のいつごろからか、睡眠障害がひどくなり、全く眠れない日々が続き、ホームドクターからは、スリーピングドクター、サイコロジスト、サイキアトリスト、とリファーラルをもらって、様々なドクターに紹介をしてもらい試すことになる。もちろん仕事もお休みをもらえるようにドクターから推薦してもらった。ということで、2か月間休んでいた。
私の仕事場では以前いっしょだった同僚も同じようにたびたび1-3か月のお休みをドクターから推薦され休んだ。そして只今OT(作業療法士)がドクターストップによりメンタルで2週間のお休みを取っている。施設では、WellnessRoomというのを作って、いつでもだれでもが使用できるパーソナルスペースのある小部屋を新たに設けた。そこは、ドアやブラインドが閉まっているときは誰かが使用しているという合図。アロマスプレーがあったり、天井に照らすとライトが動いたりする物(なんというか忘れた)があったり、安らげる空間に作りあがっていた。
ダーリンの職場でも、週に何回かWellnessヘルプみたいな集まりがあったようで、ほぼ参加者は女性らしいがダーリンも一回行って見たようだ。ただ、こういうのは、ダーリン曰く、リードを取っている人の言う事がまったく鬱になっている人の気持ちを分かっていないのである意味腹正しくて好まないと言う事だった。つまり、ダーリン曰く、「5分でもいいから昼休みに走る」とか、「運動してみるといいですよ」とか、わかり切ったことを言うけれど、メンタルに異常がある人というのはそういう意欲を沸かせるのがまったくできない状態だと言う事をわかっていない、という。
結局何を言いたいかというと、カナダでは(アルバータ州しかわからないけれど)結構真剣にメンタルの問題について、政府が、そして各仕事場が対処法、サポート法について活発に取り組んでいるようだと言う事と、思ったより多くの人が利用していると言う事かな。それから、メンタル面での症状は、ぱきっと治るというよりは、前より良くなり、対処法にうまくなるという方が正しい気がする。
それぞれ、セルフケアーを良くしながら、過ごすしかない。
やっと厳しい寒さがさり、まだ寒いけれど春に向かっている兆候は見えてきた。また一週間💛