何かおいしい物:Something Tasty

 日本から帰ってきてから2週間ぐらい経った頃、「カルガリー近辺に旦那が仕事で来ているからそれに便乗していくので、週末会う時間ありますか?」というような連絡がきた。シルバンレイクに住む友人からだった。

 チョイスの少ないカルガリー近辺から選んだカヌレというお菓子でお招きすることにした。ほんとはマカロンぐらいあればいいかなと思ったのだけれど、 むかしダウンタウンのあるビルの中に、フランスで有名なマカロンのショップがあって意外と便利だったのに、かなり前に消えていた。もう一つベルギーカフェがあって、ケーキ―類が美しくて、クッキーとか、あとは普通にパンを売っているカフェを兼ねたお店を一つ知っていたので、そこから仕入れたのだった。

 カルガリーに出た日に仕入れなくてはだから、そうすると彼女が来る日まで3日は経つということで日持ちするものではならない。そんなわけでカヌレがちょうどよさそうだった。それにこれは私が食べたことがなかったということもあり、自分自身興味があったという理由もあった。

 その日が来て実際食べてみると、ものすごく普通で甘い小麦粉お菓子という印象だった。形がかわいいから「あらー素敵!」と思ったが、こんなものかと正直思った。ちなみに、友人は糖尿病未満という診断を受けて、ただ今血糖値が上がる糖分物のカットをしていると言う事だったけれど、「チートデイにする」と一緒に付き合ってくれたのだった。私も白砂糖物のカットを再始しはじめたけれど、チートデイとして。

 物は試しだから、そんな気持ちで買ってみたカヌレだったけれど、日本で売っているものはもしかしたらもっとおいしいのかもしれないし、本場のフランスでも味が違うかもしれない。北米の小麦粉はヨーロッパのそれと違うと指摘する人もいて、味より安全性を言う人がよくいる。知り合いの息子さんのお嫁さんはイタリア人で、アメリカに住んでいるけれど、同じ食事をしていても、なぜかアメリカの食事は体が肥えると思うと言っている。

 まあいろいろ、こちらにいるとせっかく買ってもがっかりが多かったりするのは思い切り悲観的になっているわけ気ではないと思う。カナダ人に日本のイチゴを食べさせてあげたい、と思うほど、おいしそうなスーパーのイチゴはその見かけと逆に、まったく味がないことが多い、とか。でも、子供も大人も、ストロベリーは好きだから、きっと日本のイチゴに驚くに違いない。

 ベルギーカフェに来たついでに、バゲッドを買って帰った。フランスに昔住んでいたダーリンに、「どう?」と聞くと、「悪くない。でも本場のものにはかなわない」と言う事だった。そうか、やっぱりフランスのフランスパンはそんなに違うのだろうか。もう一度言うけど、使う小麦も水も違うしなーと一人納得。

 こんな些細な楽しみでも持つことができることに感謝。私の言い回しや口調で語るブログを読んでくださったことにまた感謝。

 また一週間💛