だいたいの旅はダーリンが行先を決めて宿を決めてレストランもほぼいつもドラフトの地元ビールがあるようなバーを事前に調べていて行って見たり、と言う事が多いのだけれど、日本に関しては「チョー手抜き」をして、宿だけは受け持つからあとはよろしく、という感じだった。
日本でこれがしたい、あれが見たい、という欲がほぼなく、しいて言えば広島の原爆跡とか福島の原子発電所のダメージを受けた危ないけどぎりぎり足を踏み入れられる場所に行って見たいという、いつもポリティカルな動機をもつダーリンなのだけれど、東京ではもっぱら買い物が目当てであった。なんでも、Sonyのイヤーパッド、Asicsの靴、Adidasの靴をその専門店でほしいということで、銀座、明治神宮前、表参道あたりをあてにならないGoogle道案内を使いながらこっちでもないあっちでもない、と立ち往生しながら行き着いた。
以前銀座には所属していたスタジオがあってちょこちょこ行っていたものだが、全く忘れている・・・。方向音痴が際立ちかなり歩いたが、何とか目当ての店をすべて見つけることができて、ダーリンは満足する買い物ができたようだった。ちょっとめんどくさいな、と思ったのは、Asics、Adias、Nikeと立ち並ぶスポーツ店でそれぞれ買い物をしようとするたびに、アプリがないと購入できないとか(Nike...これはほんと)、アプリがあればどーのこーのということで、事前にSimカードを買って入れ替えていたので何とかなったものの、ネットの状況は非常に遅く(私達の携帯では)、買うのにも時間がかかった。
とにかく、日本限定商品とか、カナダでは買えない良い品物がそろっていることが、普段買い物などめったにしないダーリンの目を輝かせ、思い切り衝動買いもしていた。いやーほんとうに、どこにいっても素敵な店やモノがそろっている日本は買い物パラダイスだと思った。
Sonyの店が入っているNissan(だったとおもう)の黒くかっこいいビルの中にはいる。アジアの外国人客が多かった。車に興味のある人、カメラに興味のある年配の中国人っぽい日本語はしゃべれない男性、ロボットの犬を馬鹿みたいにずっと囲んでなでる観光客。「ほー、まあめずらしいかもな」と彼らが去った後私もロボットの犬に近寄る。と、あら不思議、ロボットでありながら感情を揺さぶられるというか、か、かわいい。本当にペットのような親近感がすぐに生まれるからびっくりした。先の観光客が離れられなくなっている気持ちが分かった。
買い物はしなかったけれど、銀座と言えば大きなユニクロがあるのでそこへも連れて行き、私たちの好きなLoftもついでに、そして、カナダのバークーバーにある店舗など比べ物にならないほどの品ぞろえと装飾が素晴らしい無印良品へも足を踏み入れた。ダーリンはモロッコの甥っ子や姪っ子たちにいつもおみやげをかっていくので、無印の文房具類をここぞと買っていた。
途中私の好きなチョコレート屋、Venchiを見つける。もっぱらアイスクリームが主流のようだけれど、何をおっしゃる、ここのチョコレートはスペシャル。かなり気温が上がっていたので購入こそしなかったが、ここにVenchiがあると知ったことがうれしくて、この店のチョコレートを知るきっかけとなったクライアントGに写真を撮って連絡した。
ランチはぜったいそば!とおもっていたので、青山辺りでおいしいそば店をググって調べて行って見た。「みよた」という店で、人々は列を作っていた。昼はとっくに過ぎていたけれど、次から次へと客が並ぶ。二、三十分は待ったかもしれないけれど、そのかいあってかなり満足度の高いランチだった。私は鴨せいろ、ダーリンは私が選んで天ぷらと炊き込みご飯付きの御膳を。ヌードルと言えば温かいスープの中に入ったものしか想像できなかったダーリンを、この従来のそばの食べ方であっと驚かせた。
なんだかんだ言って、そばを食べれたのがこれが最初で最後になった。地方でおいしそうな蕎麦屋を見つけるとたいていいつも「そば終わりました」というソールドアウトの看板。渋谷にあった大好きだった立ち食いそばの「渋そば」も、なくなってしまったと言う事で残念無念。ま、何を食べてもだいたいおいしい日本。次回は伊勢へ。
また一週間💛