女の幸せ:Women's Happiness

 ウーマンズスタディーというのを知ったのは短大にいた時だった。その科目を受け持つ講師は、チャイニーズ系(か、とにかくアジア系)のアメリカ人のとてもかわいらしく活動的で何でもやるスーパーウーマン風の女性だった。

 私のような単純でともすると間違ってメッセージを受け止めてしまう生徒は少なくもなかっただろうから、このような欧米の考えを日本で教えるというのは賛否両論あっていいはずだけれど、日本で猛反対するようなアンチアメリカ的な自分の意見を持つ人はあまりいないと思う。

 ウーマンリブのアメリカだが、この間NetflixのChris Rockのショーを夕飯時に見ていた。スタンディンコメディーとかにあまり興味はないのだけれど、ダーリンはこの手のジョークは好きな方で、スタンディングコメディーだったら一緒にシアターに行ってもいい、という系。まあいいか、と思って聞いていた。結果、非常に楽しく、ものすごい本質を突いた素晴らしいジョークだったと思う。そして彼は力強いメッセージで爽やかに終わらせた。それは置いといて、彼の話の一つで、女性について面白おかしく語っている部分があった。

 「僕は長い間シングルをやっている。そして長い間結婚もした。それで気づいたことは、女性はほんとにいろいろ所有しているということだね。」とここから女性に関する冗談が続く。「男性は若い女の子が好きだから10-15歳年下とも付き合うといわれているけれど、そうじゃねー。若い女の子はあの靴買ってとおねだりするけど、靴だよ。靴で済むんだよ。それがミドルエイジの女性だと、屋根を直せと言ってくる。どっちがお金がかかると思う?」などなど。 

 「男はすべてのパワーを握っているというけどよ、俺に言わせれば女性のほうがすべてのパワーを握っていると思う。だってよ、女の美しさに勝るパワフルなことはないぜ。そうだ。美しい女は交通を止められるんだよ。男がそんなことできるかい? おれは17歳の時から働いているけど、ミリオンというお金をかせいでも、それ全部プッシーな女に使っちまったよ。男にはアドバンテージがあるって?ないだろう。女たち、きみらのほうがまったくアドバンテージがあるね。」

 「君たち、働いていない人を見てそのエリアがどんなだかわかると気づいたことがあるかい?考えてこらん。どんなご近所に自分は住んでいるかってね。そう、働いていない人を見ながらだよ。いいかい。お昼の12時にスウェットを着てベビーカーを押しながらマラソンして、そのあとはカフェでブランチをしている女性たち。そんな働かない女性たちを見たら、君はとてもいいご近所に住んでいるということだ。女性が働いていない場所はいい住宅街という証なんだよ。でもよ、これを男に置きかえてごらんよ。12時にいつも男性がスウェットをきてタバコ吸って、バーに行って、子供の自転車を乗り回したりする人のいるエリアにいたとすると、君は危険なご近所に住んでいるとみなされるんだよ。」

 美しい女性の話に戻って「ビヨンセはやるよな。才能があるやつだよ。非常に才能があるよ。でもよ、美しさによるパワーには負けるね。ビヨンセはバーガーキングで働いていたんだぜ。それでもJay-Z、ビリオネア―のビジネスマンと結婚できる。じゃあよ、JayーZがバーガーキングで働いていたらどうかな。同じようにはいかないだろよ。」とこんな感じでChrisは話していた。

 本題に戻る。ジェンダというより、結局はクラス階級の話ともかかわっていると思うけれど、結局何が女性にとって幸せかなんて、その女性にもよるし、その暮らしている階級にもよるし、一概に言えないのではと思うから、ほかの国の人がよその国で女性の自立なんて言う種をまき散らかすのはあまりいいことではないのではないか、と最近思う。その国の文化や信じているものは、時間をかけてその国のやり方で変わっていけばいいわけで、押し付けていないとしても、ボランティアとか教育の一環とか宣教師のお招きなんかでソフトに入り込むことほど怖くて罪なことはないのかも、と、政治面でかなりアンチアメリカ、アンチウエストのダーリンの影響で私も考えが変わる。(誤解のないように付け加えると、アメリカでもよしとする面もある。最近はとにかくカナダの政治に呆れ切って、まだアメリカのほうがいいという。複雑なのでこれ以上語るのは控える・・・。)

 それにしても、女性で美しく生まれ、加えてお育ちもよろしいとなると、この世はなんて不公平なことよ、と感じる。それでも不幸な人は不幸で、幸せな人は幸せなわけだから、やっぱりその人次第と言う事でポジティブに考えたい。夢を見ながら。

 また一週間💛