アルパカが来たこの日、施設内に入れることを許可するこの施設はちょっと特別?なのか、カナダでは結構当たり前なのか、びっくりしたけれど、なかなかかわいいアルパカの子供がやってきて、みんな大喜びだった。
よーく見ると、下から歯がにょきーっと生えていて、あらあら歯しまえないの?となんとなく不便に見えるけれど、彼らにとっては普通に違いない。
仕事場に摩擦がない所はないが、この施設でただ今起きている摩擦は間接的に見ていると面白いと思う。正直、かなりラッキーな職場なんじゃないかと思うくらい、ちゃんと自分の言い分を訴える人には結果としてストレスリーブという一か月の有給の処置が下されたり、その後にハネムーンだといって1か月の休みを申し出たら無給だとしても許可されたり、なんだかの事情(家族の健康や自分自身の健康)で、決められたようなシフトや内容で働けなかったら、ほかのデパートメントが部分的にその人の仕事を引き受けたり、シフトのフレキシビリティーを授かったり。
だからたまに、どうして自分には訴える前に自分で解決してしまってドラマがないのかと思う。それにしても、女性の多い職場はマインドダメージという名のもとにいろいろ起るものである。そして、それに対しての上の人の対応というのが見ものだ。
若い時を振り返ると(と言ってもそれほど若かったわけではないが)、やっぱり自分も感情の渦の中でいろいろいざこざを起こしたりストレスを感じたりしていたのもだ。
まず我がOTデパートメントは、ただ今アドミニストレータを含めて毎週月曜日にミーティングがあり、それぞれのプレッシャーポイントをシェアする、という仲間内の心身の健康のために取組中である。事の発端は・・・やっぱりデパートメント内でのいざこざなのだけれど、このミーティング、そんなに悪くない。アドミニストレーターが入ることで、彼女がニュートラルの姿勢を取り、マニュアルがあると思うのだけれど、割と淡々と進めてくれる。話しているうちに何が原因だったのか、またその人が思っていたプレッシャーポイントが、実はその人が知らなかっただけで、本来どうすべきだったかというのが明らかになったりするからである。ただ、ミーティングの始まりには必ず左隣の人のいい所を一つ、短くてもいいから言わなくてはならないというのが意外と難しい。そして、先に触れたように、自分は割とその場で直接言って解決しようとするタイプなために、週が明けるころにはプレッシャーポイントたるものはない。あまりはっきり言うせいか(英語だとさらにストレートになると思う)、人にプレッシャーをかけることはあるようだけれど。
また、隣のデパートメントはリクリエーション(RT)ディパートメントなのだけれど、こちらもかなり3人のメンバーがうまくいっておらず、先日アシスタントの一人が涙を流してパニック状態、ヒューマンリソース(HR)に相談して、1か月の休暇を渡された。HRの前に彼女はマネージャーに相談したのだが、マネージャーも入って話し合いをしてほしいとの要求に、「仲間の3人で話し合うことが重要」と中に入ってくれなかったことも、彼女のパニックにかかわっている。
正直、私たちのようなアシスタントレベルの職員が職場で涙を流すようなことがあっても意外と何も起きず、OT(作業療法士)やそのデパートメントのヘッドに何かあるとマネージャーやアドミニのかかわり方は機敏ですぐにアクションを起こす。と言う事で、我が相棒のTA(セラピーアシスタント)も、リクリエーションの彼女も、最終的にHRへ相談をする。で、このことが上のものに圧をかけるという形になるのだった。
労働組合(Union)に入れないアシスタントの職員は、ちゃんと自分の身をどう守るかを知っているというか、勉強していて本当に感心する。
しかしまあ、ただでさえ人出が少ないヘルスケアーの現場で、誰かが1か月いなくなるっていうのは、結果的にしわ寄せが来るのはレジデンスさん達なわけである。アルパカを呼んだのはRTデパートメントで、正直エクササイズなんかよりも、RTの楽しく参加できる催し物がいつもあるという方がレジデントさん達には大事な気がする。その部署のヘッドがしっかりしないからと責任を押し付けたくなるのだけれど、そのヘッドでさえも人間だから、一人に期待をかけるというのもまた良いことではないのかもしれない。そしてこんないざこざも、一つ学びの材料となり、一つ退屈からは救われる要因になりえる。
秋の美しい景色がつづく。また一週間💛