写真は早朝から釣りをする幼い子供の親子。お父さんだとは思うけれど、親子の良い光景。
さて本日は、西洋と東洋の違い、みたいなことを考える。ある二人の大変高齢の素敵な女性の比較。
まずは東の国から。NHKのWorl Japan というYoutubeチャンネルで90歳になる女性は、95ぐらいまではやれるかなーとか言いながら、笹に包まれたあんこ餅を作り続けている。笹は自転車で出かけていき、茂みの中に入ってよい笹を選らびながら摘む。袋の中は100枚以上。
とにかく何から何まで自分でやって、出来上がったおもちはいくつかのお店と、列車の中で売る。列車のほうは自らが出社して「笹餅いかがですか」と車内で売っている。どこでもすぐに売り切れてしまう彼女の笹餅は、それを目当てに電車に乗ったり、店に来る人もいるとのことだった。肌も驚くほど美しく、品の良い所作と話し方をし、心の清らかさがあふれ出ている彼女は、「こんな笹餅でも、誰かの役に立っているならば」というのが彼女の支えであり人生であると思った。体力的にはなかなか90歳の高齢者にしては大変な労働だと誰もが見てわかる。でもこの仕事を続けることが彼女の生きがいと人生。というか使命感を感じて一生懸命やっているという気がする。でもいつも笑顔で生き生きしている。
西洋の女性。86歳だけれど、おしゃれだし、人生を楽しんでいる。幼少のころはいろいろつらいことが多かったし、結婚生活も苦労をしてきた人だけれど、今は好きなものに囲まれ、絵をかき、チェスをし、自然を楽しみ、「人生今がフリータイム。もう誰も何も言わないから好きなことをするべきよ」というような生き方。かなり割愛したが、彼女の情熱はもっぱらアートとチェスのようだ。
両者とも、何かに集中し日々学んでいる、という姿勢と生活は共通点もある。けれど、西洋の女性のほうは「自分のためにやる」というのに対して、東洋の女性は「人の役に立てていられるのならば」というのが軸にあり、決定的な違いだと最初思った。
仕事を続けるということ自体は、ある意味その人がぼけずに張りのある生活を続けるために必要だから、結局自分のためという見方もあるけれど、この日本の女性のような考えをもって生きていけるジェネレーションはこれからも続くだろうか、とも思う。だからこれは西と東の違いとはいいがたいかもしれない。昔から日本人は働くだけが生きがいで、老後どうするかとか、第2第3の人生を考える余裕もなく、実際に退職となった後途方に暮れるとか、バケーションの過ごし方を知らない、とか言われてきたし。
それにしても、お餅を作る彼女はセイントだと思う。こういうアーティザンをイタリアのアイスクリーム屋さんを営む女性にも見た。いくつになっても店頭に立ちアイスクリームを提供することが人生の喜び。やっぱり笑顔が素敵だった。
結局のところ、生きがいや楽しみをもって過ごすということが第一なんだなと、西も東もおなじだ、と思った。
それにしても、食べ物はやっぱり日本が素晴らしい。NHKのこのシリーズに出てくる日本人の高齢の女性はどの人も肌が美しい。そしてシンプルで野菜沢山のおいしい料理を食べていた。昔、アメリカに長くいた日本人の方が帰国時に驚くことに「なんか日本人はいちいち食べ物に関して、これは何にいいとかいうよね」と言っていたことがあるが、それだけ薬膳というか、食べ物から健康になろうという意識が高いのだろうと今更ながら思う。
8月も最後の週。また一週間💛