ロンドン最終日:Last Day in London

  ヨーロッパや日本がカナダとは全然違うところと言えば、行く町々が独特でそれぞれの味があるということが一つあると思う。カナダは、都会であればちょっとは個性があるけれどこれほどまでに独特感はないと思うし、どこへ行ってもおなじみの光景が用意されていて、ある意味安心するということも言えるかもしれないけれど、味気ないともいえる。

 とにかく最終日。荷物を預かってくれるサイトをダーリンが探してくれたので、前日ネット予約して、当日はPaddington駅から5分ぐらいにあるShakspear Hotelというところへ荷物を預けに行った。そこまではダーリンが一緒に来てくれて、まだ具合の悪いダーリンはその後Paddington駅に戻りそのままガトウィック空港へ。私はここからは非常に自由に、しかし時間の限られている中で目標を決めて最後の都会の時間を楽しんだ。

 といっても大したことはしていない(いつものこと)。ハイドパークの中を横切ってまだ行ってなかったエリアに行ったり、帰る前にお土産を買いたい店が2つあり、とにかく歩いて行ってみたり。エリザベス&アルバート美術館は行きたかったけれど時間切れ。

 途中、オックスフォード通りではGreenやGas関係の内容だったと思うけれど、デモに遭遇した。このせいで、地下鉄が「~駅には止まりません」とか「~いきはすべて走っていません」見たいなイレギュラースケジュールになっていた。 でもやっぱり歩くというのが一番街を味わえると思った。

 北米といえばモールがショッピングスタイルのお決まり。それはそれで便利ではあるのだけれど、やっぱりそうではない、一店一店並んでいるお店でお買い物もいい。

 とにかくよく歩き日も落ちたころ、そろそろ空港のホテルで休もうと、預けた荷物を受け取った後Paddington駅へ。ヒースロー空港行の汽車に乗る。何も急ぐ必要はないので、鈍行でゆっくりと向かった。空港内にあるホテルだというのに、空港についてからがぐるぐると間違えながらかなり歩いた。

 日本でいうカプセルホテルよりは大きいものの、窓もなくシャワーと寝るだけという設備のホテルで、空港内にあるという便利代がなかなかする。ダーリンに電話をすると、彼のホテルも同じ感じだということだった。そしてこの数分後、体の異変に気付くのであった。何か喉と鼻の様子がおかしいと。

 結局ダーリンとおんなじ症状(鼻水が文字通り水のように出る)が翌日でて、くしゃみが止まらない。が、帰らないわけにはいかないので、本当にこんな時に申し訳ないが、マスクをしっかりし、鼻をかんだ後はひたすら手を殺菌して何とか帰国した。

 ラッキーだったことは、行きも帰りも真ん中の3席を一人占めできたということ。私は初めからルフトハンザ航空で行きたいと思っていたので、カナダからフランクフルトの乗り換えでエアーカナダとコードシャアではあったが、そのフライトを予約した。一方ダーリンはWestJetというカナダの航空会社の直便を選んでいたのだが、ほぼ満席だったらしい。なぜ別々の便で予約したかという理由は長くなるので省略。

 実をいうと、ロンドンに着いた2日目の夜から数日間、蕁麻疹でもない、はしかとも違うような、「どうしたの?!?!」という見るからにひどい湿疹がでた。ただの湿疹ではなく、非常にかゆい。はじめは背中とかがなんかかゆいと思ったのだが、そのうち下腹あたりと腿にでて、のちにしもやけのよう足の指が真っ赤になり、足から足首のあたりは見事に湿疹。ただでさえかゆいのに、歩いているとさらにかゆかった。ネットでは、あれかなこれかなと思い当たるふしで検索したり、Covidも調べた。同じような症状がCovidにかかった患者にあるという記事を見つけて、とうとうかかったかと思った。

 英国は規制が緩い国の一つだから、ありえる、と思ったが、とりあえずBootsという薬屋さんに行って、薬剤師さんにダーリンが聞いて、ステロイド性の塗り薬を買った。7日間以上は使わないようにという注意を受けて使ってみたら、その後5日後ぐらいにはすっかりなくなった。これが旅行前半の体調。そして後半は帰りのフライトまでは絶好調だったので、ダーリンがちょっと具合が悪いのは、私が移したかと思っていた。が、先ほども書いたように、ダーリンのが移ったのだった。

 カナダに着いて自宅のキッドでCovidのテストをして陰性、次の日にすぐにスワップテストを受けに行っても陰性だった。ここからは本当に勝手な予測だけれど、3回も受けたワクチンのせいで、免疫が下がっているのかもしれないと勝手に信じている。もともとアトピーを持っていて、人生の中で何度か発症してひどくなっているのだけれど、アトピーではなかったとしても、例の謎の湿疹は本当にひどかった。ダーリンに移らなかったのを見ると、これは私の何かが反応したのだろうと思っている。

 帰りに体験した症状は、マイルドなインフルエンザ―という感じだったが、食欲はいつもあるほうなので、仕事を休み、4、5日ですっかり治った。

 このブログを書いていた2日前に天然痘の一つ、モンキーポックス(サル痘)がイギリスで確認されて感染が拡大しているというニュース。今ではもっといろんな国に感染が広がっているけれど、ダーリンはロンドンに滞在中、あの人ゴミや地下鉄の雰囲気とか衛生面に非常に不快だったといい、観光客も多いロンドンはジャーミーな場所だという。確かに、車社会の広大なこの土地に慣れるとそれもわかるが、そんなリスクも旅のうち、帰ってきて我が家の良さも数倍というものだと私は思うことにしている。

 仕事先の施設では4度目のワクチン接種がレジデンスの方々に向けてすでに行われたのだが、私自身は4度目はちょっと・・・と思う。

 なんだか今回のブログは、ロンドン記ではなくて病状記のようになってしまったけれど、それでも11日間仕事とカナダから離れて、やっぱりいい息抜きと経験だったかな。ダーリンは美しいアイルランドと、うらやましいぐらい温かい気候のスペイン、そしてお魚のおいしい(というか、何でもおいしい)ポルトガルへ行ってさらに良い体験をするのだけれど、ダーリンのいない数日間は、これまたなんと伸び伸びと楽しめたことよ(たとえ数日寝込んでいたとしても)。

 こちらアルバータ州は、今週末からやっと15度前後の日々も増え、だんだん暖かく、そしてだんだん青い芝生も見えてきたところ。朝は今朝はマイナス4度で、温まるのに時間がかかるのだけれど。また春をすっとばして雨季に入って一気に夏となる予感。

 また一週間💛