ロンドン市内とグリニッチ内で、とりあえずミュージアムへ行ったり買い物をちょっとしてみたり、とにかく歩いて歩いて市内をぐるぐるしてたり、と言う感じで遊んだけれど、いつも旅で好きなのはレジデンスエリアを歩くことかな。グリニッチ最後の日はBlackheathという隣町のちょっと思い出の場所のとどまって歩くことにした。
Blackheathはグリニッチ公園をグリニッチから上り詰めた丘の上にある街で、写真上公園を突っ切ったところにある。家々はかわいく古いたたずまいで、なかなかハイクラスの白人社会で成り立っている。なぜこの辺を知っているかというと、その昔、ダーリンの弟がジャーナリストのイギリス白人と付き合っていた時二人で住んでいた場所だった。その前からダーリンの弟は、このエリアのレストランで働いていたりして住んでいたので、ダーリンはフランスに留学していたころ、弟を訪ねて何度もここへ来ていた。そして私もニューヨークに住んでいた時に、ここへ一度ダーリンを訪ねてきたことがあったのだった。
イギリスと言えばバーカルチャー。冒頭の写真のThe Hare &Billetというバーは、ここでソーシャルスタディーができるような、クラス階級を反映させたバーでなかなか面白かった。もちろんダーリンはそういうことを承知で入ったわけだけれど。普通バーやレストランはパブリックヘルス上、盲導犬以外の動物は入れてはいけない。が、ここは犬にはフレンドリーで、犬用のビスケットが入り口付近に置いてある瓶に入っていて、ウェイターがサービスであげて入ってきた犬をいい子いい子したり、また入ってくる犬も大変お行儀のよい犬で静かにテーブルの下で動かなかったり。
それにしても、この店に実際入ったのは木曜日の夜だったけれど、老いも若きも、友人仲間もカップルも、感心するほどビールを飲みながら会話を楽しんで過ごしていた。カナダにはない習慣だよなーと思う。もしカナダにあったら、ダーリンも仕事後の一杯は習慣だったかもしれない。彼の弟は今アイルランドにいるのだけれど、あちらのカルチャーはもっとバーカルチャーだから、疑いもなくはまっているようだが。
懐かしい、滞在したことのあるアパートまで歩いたら(ちなみに写真上ではない)、そのあとはグリニッチとは反対側の方へ降りてみた。すると、はっきりとクラス階級の色が変わる。というような街の模様を見た。丘の上の家々はそれそれは素晴らしい家ばかりだけれど、そこに住むにはそれなりのお仕事をしている人、またはご先祖様から受け継いでいる裕福さがある人などで、ワーキングクラスには夢のような住まいが並ぶ。丘を降りると町のエンジンである人々がそれぞれの世界に生きているという感じかな。
グリニッチやブラックヒースには、レコード屋や古本屋があったりするが、これはイギリス全体に言える気がする。さっそくブラックヒースの古本屋に入って、試しに探している本を伝えた。すると、「あると思うわ。」と言ってあちこち探してくれた後、「ちょっと見つからないわ。でも、時々新たに仕入れが入ったりするから、ここにEmailしてくれたら入った時にお知らせするわよ。」とご丁寧にカードをくれた。あ、こういうの、イギリスっぽいと思った。
なんという題名だったか、アンソニーホプキンズが古本屋のオーナー役の映画があって、あるアメリカ女性が、探している本を手紙でリクエストしたことから関係が始まるという古い映画を見たことがある。いろいろハイテクなことは進んでいても、古く良い感じも残っているのがヨーロッパかな。
グリニッチの美術館は一つだけ行った。ダーリンと過ごすのはある意味貴重だと思うのだけれど、つくづく科学美術館系以外の美術館は一人で行くほうがいいと改めて思う。とにかく、ロンドン市内と比べたらリラックスしているので(特にBlackheath)、市内に滞在したくない人には悪くない。
さて次はBathにて。
また一週間💛