あるイタリア人シェフと美術史家のイギリス人が二人でイタリアを旅して、それぞれの専門視点を生かして紹介するというBBCの番組をYoutubeで見ていた。
Materaというイタリアの世界遺産に登録されている街のシリーズだったと思う。シェフが古代ローマの壷と同じような壷で初めて試験的にだけれど料理をしてみた。
私はこれを見てやっと、どうして古代の壷の底の部分がとがっているのかが分かった。シェフ曰く、難しいのは火加減で、野菜や水や肉が詰められた壷を暖炉の火に近すぎず遠すぎず置かなくてはならない。彼の使った壷の底は平たかったけれど、なるほど、とがった底はそこにさすとうまいこと行くのだと知る。
とにかく待つこと3,4時間、おいしいラムシチューができていた。壷のトップは小麦粉をこねて作った生地をかぶせて蓋のかわりにし、出来上がった時はその蓋は見事割れることもなく、こげ茶に焼けて食べようと思えば食べられるクラッカーのようになった。
こんなのを見ていてら、ずっと昔に買った「古代ローマの饗宴」という単行本を読みたくなった。この本のおまけに、筆者が古代ローマ人のレシピを載せていて、半信半疑で作りたくなるような内容になっている。
で、ページをめくって読み始めると、あっという間に眠くなった。
自問自答「どうして本を読むと眠くなるのだろう。」ほしい答えはできれば「それは脳のxxxというホルモンを使ってxxx部分を刺激し、おまけに目も使ってxx神経を圧迫するので、異常に疲れるためか、血行が悪くてじっとして座っていると、さらに頭に血液が回らなくなるため」というような科学に基づいた証明。ところが次の瞬間頭の中で呟いている答えが「それは本が詰まらないか、実は興味がないかのどちらかだから」というものだった。
後者の可能性は高い。中途半端な興味(映像で誰かがまとめたものを見て楽しむ)はあるけれど、学問的に深く入り込もうとすると、蝶のようにそんな興味もどこか違うところへと飛んでいく。
目の前に2冊の本があり、たまになぜかにらめっこ。よ、読もう。一行でも。どうか無駄な抵抗と言わないで、暇つぶしとでも言っておこう。
また一週間💛